大判例

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仙台高等裁判所 昭和42年(ネ)313号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕ところで遺産分割の調停をするには、共同相続人の全員がその調停に関与する必要のあることはいうまでもないところである。そして遺産分割の協議の調停は相続人の利害が相対する行為であるから、共同相続人である親権者と未成年の子との間における遺産の分割は民法第八二六条のいわゆる利益相反する行為に該当すると解するのが相当であり、従つて右両者間における遺産分割の調停においては、その調停条項の内容の如何にかかわらず未成年の子のために特別代理人を選任し、その特別代理人が未成年の子を代理して親権者と分割の調停をなす必要があるものといわねばならない。

本件において、岡田健次郎の相続人は子である被控訴人の両名であることは当事者間に争がないところ、忍は未成年者であり、被控訴人はその親権者であるから、健次郎の遺産分割に関する本件調停においては前説示の理により、忍につき特別代理人を選任し、その特別代理人と被控訴人との間において健次郎の遺産に関する分割調停をなす必要があつたものといわねばならない。しかるに本件調停は忍につき特別代理人を選任することなへ健次郎の遺産に関する分割の調停をなしたものであることは甲第一号証の調停調書によつて明らかであるから、右調停の調停条項中、健次郎の遺産の分割に関する部分即ち第一項の(イ)及び(ロ)の前段の部分は無効であつてその効力がないものといわねばならない。(村上武 松本晃平 伊藤和男)

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